「いまの仕事を辞めて、腰を据えて学び直したい」

わかります。ぼくも辞めてから学んだ側の人間です。

ただ、先に言っておきます。辞めるタイミングで、国からもらえるお金がまるごと変わります。

2026年7月14日時点の経済産業省・厚生労働省の公式資料をもとに、「辞めてから学ぶ」の損得を整理しました。

有料スクール派は、辞めたら負けです

経産省の「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」。有料スクールの受講料が最大56万円軽くなる制度です。

この制度、対象は在職者だけなんですよ。

公募要領に明記されています。企業と雇用契約がある人(正社員・契約・パート・派遣)だけが対象で、無職の人は対象外。ついでに言うと、経営者・個人事業主・フリーランスも対象外です。

つまり、「辞めてから補助金でスクールに通おう」は成立しません。辞めた瞬間、使えなくなります。

有料スクールを補助金で使うつもりなら、順番はこうです。

在職中に申し込む → 学ぶ → それから転職。

しかもこの制度、転職して1年働き続けると補助が上乗せされる設計です(1/2+1/5で最大56万円)。「学んでから辞める」人のための制度なんです。

「辞めてから」でも使える制度はあります

じゃあ、もう辞めちゃった人は詰みなのか。

詰みません。ぼくが生きた証拠です。

教育訓練給付(厚労省): 離職日の翌日から1年以内に受講を始めれば、対象になり得ます。雇用保険の加入期間などの条件はありますが、専門実践教育訓練なら最大80%の給付です。

公共職業訓練・求職者支援制度: そもそも受講料が原則無料。雇用保険の給付を受けながら通えて、雇用保険がない人でも条件を満たせば月10万円の給付があります。

ぼくは34歳で辞めたあと、職業訓練のPHPコースに4ヶ月通って、失業給付で生活しながら学んで、Webエンジニアになりました。詳しくは体験記に書いています。

結論: 順番の早見表

  • 有料スクールに補助金で通いたい → 辞める前に申し込む(経産省事業・最大56万円)
  • もう辞めた・1年以内 → 教育訓練給付を確認(最大80%)
  • 雇用保険の期間が足りない・お金をかけたくない → 職業訓練(無料+給付の可能性)

どれが上等という話ではありません。ぼくは一番下のルートで、ちゃんとエンジニアになれました。

ただ、知らずに辞めて「対象外です」と言われるのだけは、もったいなさすぎる。辞表を出す前に、この記事を思い出してください。

制度の数字は2026年7月14日時点で公式資料を確認したものです。改定されることがあるので、行動の前に経産省・厚労省の公式ページで最新の条件を確かめてください。詳しい制度の中身は補助金の解説記事にまとめています。